エンジンオイル&オイルフィルター交換
車メンテナンスの基本中の基本
エンジンオイルは、機械油の持つ潤滑・洗浄・冷却・防錆の各性能に、気密性能を加えたエンジン専用のオイルです。
エンジンの使用によって各性能が低下していくため、定期的な交換が必要です。
エンジンオイルの交換は、車を所有している人が1番多く行っているメンテナンスであり、サービスマニュアルによるとオイル交換は10000㎞、または12カ月どちらか早い方での交換とあります。
悪路走行、年間走行距離が2万キロを超える場合や、坂道走行が多い場合などのシビアコンディションと呼ばれる厳しい使用条件下での走行では5000㎞、または6ヵ月どちらか早い方での交換とあります。
自分の車は、年間走行距離が2万キロを軽くオーバーしているので、5000㎞ごと、期間にすると2ヵ月半に1回交換しています。
オイル粘度は、冬は粘性の低い5w-30、それ以外の季節は10w-30にしています。
メンテナンスノートに記載されている指定オイルを使用するのが基本になります。
実は、以前所有していたミラバンのオイル交換をほとんどしていませんでした。
130000㎞(廃車時。中古購入のため、実走行5~60000km)乗った内、長距離旅行前の2~3回交換した記憶があります。
そんな車の使い方をしていてもエンジントラブルに見舞われたことは、Vベルトが劣化によって切れたくらいで、オイル漏れ等、エンジン本体のトラブルはありませんでした。
10万キロで廃車にするなら問題ありませんが、愛車に永く乗り続けることを考えると、最低でもメーカー推奨の定期的なオイル交換は非常に大切なことだと今更ながら思っています。
エンジンオイルをはじめ、定期的なオイル交換を怠ることは、あらゆるトラブルの根源であると思います。
エンジンオイルを抜く
車の前面から下を覗き込むとオイルパンが見えるので、ドレンボルトの位置を確認。ここからエンジンオイルを抜きます。
ドレンボルトのサイズは17㎜。初めて自分でオイル交換する人は、このボルトが外れなくて四苦八苦して断念する人もいるようです。
たかがドレンボルトと言っても、軽い力では回ってくれません。
ボルト外しを伴う他の作業も考えると、それなりの工具があった方が便利です。
PWT 1/2インチ 12.7mm スピンナーハンドル 590mm
ボルトを緩めたからと言ってすぐにオイルが噴出してくるわけではありません。
ボルトが外れた瞬間にオイルが勢いよく出てくるので、下でオイルを受けます。
手がオイルまみれになるかどうか、この瞬間にかかっています。
何十年もやっている作業なのに、時々失敗して手だけでなく、地面までオイルまみれにしてしまって処理に往生します。
昔、コンビニで貰ったビニール袋に、使ったティッシュ等を貯めておいて廃油ボックス代わりに使っていましたが、ビニールからオイルが滲み出てきて使用に適しません。
廃油ボックスをセット買いして、可燃ゴミで出すようになりました。
オイルフィルター取り外し
オイルフィルターは、汚れたエンジンオイルに含まれるスラッジ、金属粉などのエンジンに害を及ぼすゴミを取り除くために取り付けられている濾過装置です。
長く使い続けていると、フィルターが目詰まりを起こして濾過機能が低下するため、定期的な交換が必要です。
オイルフィルター交換は、オイル交換2回に1回の頻度で交換しています。
その時の気分で純正品にしたり、社外品にしたりしています。
やはり、純正のフィルターが一番安心して使うことが出来ます。
MITSUBISHI ミツビシ純正 オイルフィルター 1230A040
実際問題、純正品はディーラーや通販でないと入手しずらい面があります。
量販店などでよく見かける、純正同等品も使ってみたこともありますが問題ありませんでした。
格安オイルフィルターも使っていた時期がありました。
このオイルフィルターは、値段の安さの割には良い品だと思います。ただ、純正品のようにオイル交換2回に1回の交換だと、少し厳しいのではないかと思います。
オイル交換といっしょに交換するのが効果的な使い方だと思います。
オイルが十分に抜けたらオイルフィルターの交換です。
ミニカのオイルフィルター取り付け箇所はエンジン裏側にあります。
ミニカのオイルフィルターは横に取り付けられているので、後輪を持ち上げてエンジンを前傾させた状態でエンジンオイルを抜くと、オイルフィルター内のオイルも少量抜くことが出来ます。
車を前傾させたまま暫く放置した後、再び水平に戻すことによって、オイルフィルター交換時の大量のオイル垂れを防ぐことが出来ます。
右前輪を外して覗き込むと、オイルフィルターの位置を確認することが出来ます。
ここから手を伸ばせば、オイルフィルターまで何とか手が届いて交換することが出来ますが、車の下に潜り込んだ方が作業がスムーズに行えます。
ただし、どちらにしても車をジャッキアップしなければいけません。
車載ジャッキだけで支えた車の状態は非常に不安定で、車体がほんの少し揺れただけでジャッキが倒れてしまします。
車載ジャッキだけで車の下に潜るのは、命に係わる危険な行為です。
自分で車のメンテナンス作業を行うなら、遅かれ早かれジャッキスタンドが必要になります。
ミニカのジャッキアップの詳細は、ジャッキアップポイントを参照。
オイルフィルターは、径の合ったフィルターレンチカップがないと外れないくらい強く締まっています。
オイルフィルターレンチが別途必要になります。
オイルフィルターレンチ 68mm-14 (STRAIGHT/ストレート)
オイルフィルターにドライバーを突き刺して回して外す人もいるようですが、中心部にはフィルター取り付け用のボルトがエンジンから出ていて、ボルトを破損させてしまう可能性があるので推奨しません。
フィルターを外している途中からエンジンオイルが垂れてきて、周辺がオイルまみれになります。事前にウエス等でオイルを受けた方が良いです。
フィルターを外したら、取り外し面を上に向けたまま静かに地面に置かないと、フィルター内に溜まっているオイルが顔に降りかかります。
オイルフィルターを取り外した後は、エンジン側のフィルター取り付け部の、フィルターとの接触面の汚れを綺麗に取り除いておきます。
接触面に異物等が残っていると、オイル漏れの原因になります。
オイルフィルター取り付け
今回交換するオイルフィルターは純正品です。
新品のオイルフィルターを取り付ける前に、フィルターのパッキン部分に新しいエンジンオイルを塗布しておきます。
こうすることで、フィルターからのエンジンオイル漏れを防ぐ効果があります。
取り付ける時の締め付けトルクは角度で締め付けます。
オイルフィルターのパッキンがエンジンに接触してからフィルターレンチで3/4回転締め付けます。
自分は手で力いっぱい締め付けています。
閉め過ぎるとパッキン部分を痛め、逆にオイル漏れの原因になるので要注意です。
購入したオイルフィルターによっては、外箱に締め付け方の説明が書いてあるので、それに従って作業するのが良いと思います。
オイル注入
エンジンオイルを入れる前にドレンボルトをしっかり締めることを忘れずに(締め付けトルクは39.2±5N・m)。
ドレンボルトからオイルが漏れているようなら新品に交換することになります。
注入するオイルは、オイルジョッキ等で事前に測っておいた方がオイルの入れ過ぎを防げます。
オイル不足同様、オイル過多もエンジンに悪影響があるので要注意です。
メンテナンスノートにはエンジンオイル容量は3.2Lとありますが、実際にはそんなに入りません。
2.5Lくらい入れて、オイルレベルゲージLow少し上くらいでしょうか…。
規定量を入れると入れ過ぎになる可能性があります。
ちなみにオイルジョッキを持っていないので、4Lのペットボトルを使っています。
エンジン横には、エンジン内のオイル量を測るための細長い棒状のオイルレベルゲージがあり、これを引き抜いてオイル量をチェックします。
最初に引き抜くと、オイルがべっとり付着しているので拭き取ります。
再度、奥まで挿し入れて、もう1度引き抜いて先端部分を見ます。
オイルレベルゲージを見て、オイルが付着している位置がLOWとHIGHの間のあれば、規定量のオイルが入っていることが確認出来ます。
新品のエンジンオイルは綺麗なので確認しにくいです。