スパークプラグ交換
定期交換部品
スパークプラグは、エンジン内の燃焼室に送り込まれた混合気に点火するための装置です。
高温・高圧下で火花を発生させるため電極が消耗していき、電極間の隙間が大きくなると正しく放電することが出来なくなるため、定期的な交換が必要です。
軽自動車はエンジン回転数が普通車よりも高いため、プラグの寿命が短くなります。
プラグ交換時期は、プラグメーカーのサイトでは1万キロで交換とあります。
スパークプラグは、電極の放電によって点火しています。
そのため、プラグの電極は放電で消耗していき、プラグの電極間の隙間は徐々に広がっていきます。
電極間の隙間の広がりは、プラグに電気を送るイグニッションコイルやプラグコードへの過度の負荷を招き、結果、イグニッションコイルやプラグコードを破損させ、プラグ交換費用よりも高い代償を払うことになります。
10万キロ無交換で走行したプラグについての記事があるので、興味があればお読みください。
イグニッションコイル取り出し
エアインテークタンクを取り外します。
取り外しの詳細はエアインテークタンク取り外しを参照。
目の前にはイグニッションコイルが3つ、コネクタに繋がれています。
長い間にインテークタンクの下に溜まった埃を掃除します。
イグニッションコイルのコネクタは、ストッパーを解除すれば外れます。
イグニッションコイルは、それぞれボルト2本で止められているのでボルトを外します。
PCVバルブホースを取り外した方が作業しやすいですが、外さなくても交換できます。
イグニッションコイルは壊れやすいそうなので、慎重に引き抜きます。
引き抜いたコイルに、オイルが付着していないかチェックします。
オイルが付着していれば、シールが劣化しているのでスパークプラグOリング交換が必要です。
イグニッションコイルに亀裂等があれば、リークするので交換が必要です。
ミニカ トッポBJ H42V H42A イグニッションコイル MD346383
プラグ取り出し
いよいよプラグを抜きます。
ミツビシの3G83エンジンのプラグホールは特に狭く、専用のプラグレンチが必要です。
また、エクステンションバーを装着しなければ奥まで届きません。
AP 3/8DR 三菱車用 薄口スパークプラグソケット 16mm
画像を見て分かるように、エクステンションバーは長めのモノが必要です。ゴミがプラグホール内に入らないように注意して作業します。
プラグレンチをホールに入れて古いプラグを取り外します。
この専用レンチには磁石がセットされていて、外れたプラグがくっついてきます。磁石仕様でなければプラグの取り出しに苦労します。
この時のプラグ交換時にはプラグホールにオイル漏れが発生していて、プラグのネジ部が漏れたオイルによっていつもより黒く変色しているのが分かります。
新しいプラグ装着
メンテナンスノートでは、ミニカに載せられている3G83エンジンに取り付けられるスパークプラグは2種類あります。
プラグは3本必要です。毎回交換するプラグは、入手しやすいNGKのモノを使っています。
新しいプラグをプラグレンチに取り付け、プラグホールへ挿し込みます。
プラグのパッキンがエンジンに当たるまで手で締め付けていきます。
手でそれ以上回せなくなったら、そこからラチェットレンチで指定角度まで回していきます。
プラグの締め付けトルクは、プラグの銘柄や径によって異なります。
プラグの締めつけ方法は、プラグメーカーのホームページで解説してあります。
3G83エンジンで使用するプラグがZFR5F-11の場合は、プラグを手で締め付け、さらにラチェットレンチを取り付けて180°~240°の範囲で回して締め付けます。
トルクレンチで正確な値で締めつけたいのですが、角度での取り付けで問題無いと思います。
240°いっぱいまで締め付ける必要はないと思います。反回転ほど締め付け、残り60°の範囲内で適当に締め付けています。
3本全てのプラグを交換し終えたら、イグニッションコイル、その他の部品を外した逆の順に取り付けて終了です。
長寿命タイプのイリジウムプラグは、最近の自動車には標準装備されるようになっています。
交換時期を延ばすことが出来るので、プラグ交換の煩雑さから解放されます。
エンジンオイル交換ほど気軽に出来る作業ではないと思いますが、交換頻度の高い部品なので、自分で交換出来るようになれば、維持費用節約になるのではないでしょうか?
プラグ新旧比較
旧品は7万キロ走行したプラグで、どちらもNGKのスパークプラグ ZFR5F-11です。
絶縁体と電極の長さが短くなって先端のギャップが広くなっています。
電極の隙間を計ってみると、新品は1.1mmであるのに対し、旧品は1.7mmになっていました。