スパークプラグOリング&タペットカバーパッキン交換
エンジン上部からのオイル漏れ
スパークプラグOリングは、シリンダーヘッドからプラグホールへのオイル浸入を防ぐシールです。
常に高温のエンジンオイルに晒されるため、徐々に劣化、硬化していきます。
シールが硬化してしまうと隙間からオイルが漏れ始め、プラグホールをオイルで浸してしまい、イグニッションコイルをリークさせ、破損させてしまいます。
イグニッションコイル取り出し
プラグホールからのオイル漏れと分かっている時点で、エアインテークタンクは取り外してあるはずですが、取り外しの詳細はエアインテーク取り外し参照。
良い機会なので、PCVバルブを引き抜いてチェックしました。カバーを外すだけならば、スロットルボディー側のホースを抜くだけです。
ついでに洗浄しました。PCVバルブ洗浄
タペットカバーに固定されているクラッチケーブル固定ボルトも外し、ブローバイホースとPCVバルブホースも外しておきます。
イグニッションコイルは、それぞれボルト2本で固定されているのでボルトを外し、プラグホールから引き抜きます。
結局、3箇所全てのプラグホールからオイル漏れが発生していました。
プラグホール内のオイル漏れは、プラグ交換時に発見される場合がほとんどだと思いますが、イグニッションコイルのカプラー周辺を注意深く見てみるとオイルの滲みが確認できます。
実際には、イグニッションコイルを引き抜いてみないとプラグホールからのオイル漏れと断定することは難しいですが、外観からもそれなりのサインは出ています。
引き抜いたイグニッションコイルはオイルまみれになっていました。
いつ漏れが発生したのかは分かりませんが、前回のプラグ交換を終えてすぐだとすれば、次のプラグ交換を待つまでもなくイグニッションコイルが破損して余計な部品代がかかります。
ミニカ トッポBJ H42V H42A イグニッションコイル MD346383
それを考えると、マメにプラグ交換してオイル漏れを確認したほうが余計な出費をしないで済むのかもしれません。
タペットカバー取り外し
タペットカバーは6本の10㎜ボルトで締め付けられていて、エクステンションバーを使わないとラチェットが届きません。
AP 3/8DR エクステンションバー 150mm
締め付けトルクは強くしないことは知っていましたが、ここまで緩く締めてあるとは思いませんでした。ラチェットレンチで緩めると、ほぼ抵抗を感じることなく緩めることが出来ました。
因みに、プラグホールはエンジンヘッド側にあるので、プラグを外す必要はありません。
タペットカバーはエンジンに貼り付いていました。プラスチックハンマーで叩きながら無理矢理剥がしました。
エンジン内は、走行距離24万キロにしてはスラッジも無く、綺麗な方だと思います。
オイルは5000キロごとに交換していて、決してマメに交換しているわけではありません。
メーカー指定の通りにしていれば問題無く走れるということでしょうか…。
外したタペットカバーの裏側は、さすがにスラッジがこびりついていました。
タペットカバーパッキンもスパークプラグOリングもカバーにへばりついていて、最初はカバーの一部かと思いました。
オイルシールは、手で触ったくらいでは外れません。ピックツールで外そうとしましたが、カチカチに固まっていて中々外れませんでした。
オイルシールとタペットカバーの取り付け
オイル漏れを発見した当日に交換したかったので、純正品を使いましたが、Oリングは1個800円近くのものが計3個必要で、さらにタペットカバーパッキンは900円近くします。
後になって、ここは社外品のセット販売にしてもよかったのでは?と思いました。
KP タペット カバー パッキン セット MD161783 VC405S
プラグホールにスパークプラグOリングを取り付けます。
純正品番:MD198128、スパークプラグOリング。
はめ込むだけですが、奥まで押し込まないとプラグホールとOリングの間に隙間が出来ます。
指でなぞって隙間がないか入念にチェックしました。
タペットカバーは時間があれば、じっくり灯油に浸けてスラッジを除去したかったのですが、どうせまた汚れると思い、パーツクリーナーを吹き付けたら凄い色になってしまいました。
タペットカバーパッキンをカバー周囲の溝にはめ込んでいきました。
純正品番:MD161783、ガスケット ロッカーカバー。
タペットカバーをエンジンに乗せ、ボルトを締め付けていきます。
ボルトの締め付けは、対角線上になるように少しづつ均等に締めていきます。
エクステンションバーを手で持って、力いっぱいに締め付けた後、ラチェットレンチで軽く締めつける程度にしておきました。
(追記)
暫くしてイグニッションコイルを取り出して確認してみると、少量のオイルが付着していました。
漏れた量はほんの僅かでしたが、明らかにOリング部から漏れたオイルで、タペットカバーのボルトを増し締めしました。
力加減の難しい部位だと実感しました。
プラグホールへのオイル漏れは、イグニッションコイルを外すまで分からなので、早期発見は難しいと思います。
おかげで、車検の時は既に漏れていましたが、試験官に指摘されることはありませんでした。
今回は、走行距離24万キロでの交換で、幸いにもイグニッションコイルの破損はありませんでしたが、15万キロ毎での交換が安全だと思いました。