3G83 タイミングベルト交換② タイミングベルト外し
合いマーク
タイミングベルトを外す前に、3か所ある合いマークを合わせておきます。
カムシャフトスプロケットの歯車に刻まれているマークを、バックプレート左側に刻まれているマークと同じ位置に来るまで回転させます。
次に、エンジン下を覗き込み、クランクシャフトスプロケットとオイルポンプスプロケットにある合いマークが、エンジン側にある合いマークと合っているか確認します。
クランクシャフトスプロケットの突起部分とオイルポンプスプロケットの切り欠き部分が合いマークになっています。
クランクシャフトスプロケットとオイルポンプスプロケットの合いマークは、カムシャフトスプロケットが3回転に1回合うようになっています。
合っていない時は、上側のカムシャフトスプロケットを下側の合いマークが合うまで回転さます。
合いマークを確認する時は、歯車の位置を見た方が見やすいです。
バランサーシャフトの固定
ミニカの3G83エンジンには、エンジンの振動を抑えるためにバランサーシャフトというものが搭載されています。
このバランサーシャフトもタイミングベルトと同期して動くため、バランサーシャフトの位置も合わせる必要があります。
合いマークを合わせた状態からナンバープレートを外し、奥にあるバランサーシャフト固定するためのめくらネジを外し、直径8ミリの金属棒を挿し込みます。
実際、挿し込む金属棒は3番ドライバーが1番適当です。
バランサーシャフトが適正な位置にあるかどうか確認します。
合いマークが合っている状態から、オイルポンプスプロケットを時計回りに回転させ、5~6歯…。
再び合いマークが合っている状態に戻し、オイルポンプスプロケットを反時計回りに回転させ、1~2歯で止まればバランサーシャフトは適正な位置に来ています。
この作業は、合いマーク合わせ同様に重要な作業です。
古いベルトに印
タイミングベルトは歯が1コマでもズレると回転の同期が合わず、結果的にはバルブクラッシュを引き起こしてしまいます。
新しいタイミングベルトを、そのまま古いタイミングベルトと同じ位置に掛けるため、古いベルトに印を付けます。
印を付ける箇所に特に決まりはありません。
自分が確認しやすい箇所で良いと思いますが、カムシャフト、クランクシャフト、オイルポンプそれぞれのスプロケットに最低1か所は必要だと思います。
タイミングベルトを外す
いよいよタイミングベルトを外していきます。
後でスプロケットを取り外すため、ベルトがかかっている間に各スプロケットのボルトを緩めておきます。
ベルトが掛かった状態でもスプロケットは空回りするので、ユニバースホルダーをカムシャフトスプロケットに引っ掛けて固定します。
同様に、オイルポンプスプロケットのボルトも緩めておきます。
どちらのボルトも高いトルクで締め付けられているので、ユニバーサルホルダーは必携です。
ユニバーサルホルダー ロックタイプ STRAIGHT/19-680
ベルトテンショナーのボルトを緩め、プレーバー等で奥まで移動させます。
テンショナーの傍にはプレーバーをかけるための突起があり、てこを使って動かします。
テンショナーを移動させると、タイミングベルトにかかっていたテンションが解放され、ベルトを外すことが出来ます。
ベルトを外す時に、エンジン下側のオイルポンプスプロケットが動きやすいので、なるべく動かさないように優しく外していくとスプロケットの狂いが小さくなり、後で修正しやすいです。
交換するタイミングベルトは前回交換したものと同じです。
安価で、耐久性も純正品と同等以上であることは個人的に実証済みです。
外したタイミングベルトに付けた印を、新しいタイミングベルトに書き写していきます。
ここは特に慎重に。何度も歯の数を数えて、写し間違いが無いか確認します。
外したベルトを見ると、背面はテンショナーとの摩擦で擦れてはいますが、歯の側は特にひび割れもなく、もう5万キロは使えそうな感じでした。