軽自動車DIY整備記録

現在使用しているスバルGF-RA1プレオ、かつての愛車ミツビシH42ミニカの整備記録と日常DIY生活の紹介です。

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プレオ GF-RA1 クーラント交換

定期交換部品

クーラントは水冷エンジンにおいて、エンジンを冷却するための冷却水です。

ただの水では冬季に凍ってしまったり、エンジン内にサビが発生してしまうため、不凍液や防錆剤などの添加物が加えられています。

クーラント管理の悪さで招いたトラブルが、前の車でのエンジンブロック内のサビの発生でした。
サビさせてしまうと、ラジエーター洗浄剤で全てを除去することは無理だと思います。
クーラント交換 錆びたエンジン

このように、長期間の使用によって性能が低下するため、定期的に交換する必要があります。

一般に、ロングライフクーラント(LLC)と呼ばれていて、2年または5万キロで交換するように推奨されています。
取扱説明書ではプレオのクーラントは2年または40000km毎で交換するように指定されています。最近では、4年間・10万キロ無交換を謳うスーパーロングライフクーラントが販売されています。

KURE ラジエターシステム スーパーロングライフクーラント(青)

市販のスーパーロングライフクーラントは、50%に希釈してあるタイプがほとんどで、使用する時には濃度の低下が生じる(※後述)ため、注意が必要です。

トヨタ製のスーパーロングライフクーラントは濃度88%のもので、希釈して使用するため濃度の低下を心配する必要はありません。

TOYOTA スーパーロングライフクーラント 2L

クーラントの濃度

クーラント濃度は住んでいる地域の最低気温に合わせて30~60%の範囲内で使用します。
濃度が30%以下では防錆効果が低下し、60%以上では凍結しやすくなります。

居住地域の最低気温が低いほど、凍結防止のためクーラント濃度を高くする必要があります。


クーラントには希釈して使用するタイプと、希釈済みのタイプがあります。
「そのまま使える」と謳って販売されているクーラントは、必ずしもそのまま使えません。

エンジン内のクーラントは、ラジエーターのドレンボルトを緩めて抜きます。
ところが、実際に抜くことが出来るクーラントの量はラジエーター内のクーラントだけで、クーラントすべてを抜き取ることは出来ません

エンジン内には、古いクーラントが3分の1くらいは残っている状態で、そこに新しいクーラントを注入すると、冷却・その他の性能が半減してしまうことになります。

単純に古いクーラントを抜いて新しいクーラントを入れれば良い訳ではないことに要注意です。

新しいクーラントに交換するには、水道水でエンジン内の冷却経路を何度も洗浄して古いクーラントを排出する必要があります。

洗浄後のエンジン内には、冷却経路から排出された古いクーラントの代わりに水道水が入っています。
ここに希釈されたクーラントを入れてしまうと、希釈された濃度よりもさらに低くなってしまうため、要求されたクーラント濃度を満たすことが出来なくなってしまう可能性があります。

クーラント濃度の計算方法

例えば、プレオに濃度50%で2リットルのクーラントを使用すると、車に必要なクーラント量=3.1リットルとして、エンジン内のクーラント濃度は2(L)×50(%)÷3.1(L)≒32(%)。
使用最低濃度に近いため、計算上問題ないとしても不安が残ります。

クーラント交換には、自分の車から排出できるクーラント量から居住地域に合わせた濃度に設定できるクーラント(希釈タイプ・希釈済みタイプ)を選ぶことが大切です。

クーラント抜き

クーラント交換はエンジンルームとエンジン下側の2か所から行います。

古いクーラントはエンジン下側から抜きます。
クーラントを受けるためにバケツを用意しましたが無駄でした。
想像以上にクーラントが飛散するので、もっと広い容器を用意した方が良いです。

必ずしも必要ではありませんが、ジャッキアップして作業した方が楽です。
詳細はジャッキアップ参照。
エンジン下からクーラントを抜く

新しいクーラントはエンジンルーム内のラジエーターから入れます。
エンジンルーム手前右側にあるラジエーターキャップ、リザーバータンクを確認します。
クーラントはラジエーターキャップを外した注水口から注入します。
クーラント交換 ラジエータとリザーバータンク

クーラントはラジエーター下方にあるドレンコックを外して抜き取ります。
フロントバンパー下から手を突っ込んでんドレンコックを回すことになります。
ラジエーターのドレンコックを外す

クーラント抜き取り作業から始めますが、事前にラジエーターキャップは外さない方が良いです。
ラジエーターキャップを外した状態でドレンコックを外すと、クーラントがダムの放水のように流れ出てエンジンに当たって跳ね返り、クーラントをまき散らすことになります。

ラジエーターキャップは外さずに、ドレンコックを外します。
そうすれば、クーラントがチョロチョロ落ちてくるので、飛散させずに済みます。
エンジンをかけていた状態から始める時は、クーラントが高温になっているので火傷に注意です。
ラジエーターからクーラントを抜く

ドレンからクーラントが出て来なくなってから、ラジエーターキャップを取り外します。
すると残りのクーラントが再び落ちてきます。
ラジエーターキャップは、クーラント注入まで取り付けないので保管しておきます。
ラジエーターキャップを外す

ラジエーターから抜くことが出来るクーラント量は2リットル弱でした。
残り1リットル強は、まだエンジンブロック内とヒーターコア内に残っています。
完全に抜き取ることは出来ません。

クーラントには有害物質が含まれているため、下水等に流すと罰せられます。
廃油処理ボックスや、トイレットペーパーを入れたビニール袋に染み込ませて可燃ゴミで出しています。
抜いたクーラント

抜き取ることのできないクーラントは、ラジエーターに水を注入→エンジンを始動させて水を循環→ドレンから排出、を繰り返して、クーラント濃度を薄めて水に置き換えていきます。

クーラントチャージャー自作

ラジエーターからの水の注入には、専用のクーラントチャージャーを使用します。
ただの大きな漏斗(ファンネル)なのですが、各メーカーのラジエーターキャップのサイズに合わせたアダプターが付いていて、水漏れを起こすことがありません。

スピルフリーファンネル■クーラントチャージャー

自作しやすい専用ツールで、ペットボトルをカットするだけで自作することが出来るのですが、口の部分がラジエーターキャップのサイズに合わないのでテープ等を巻き付けても、多くの場合、水漏れを起こしてしまいます。

ペットボトルの口のサイズは25ミリで、プレオのラジエーターの口のサイズは31ミリ。
ペットボトルの先端のネジ部分をカットして、口にOリングを取り付けます。
クーラントチャージャーの自作

三栄水栓製作所 Oリング 2個入 内径24.7×太さ3.5mm

ラジエーターにピッタリはまりました。
ラジエーターの口の直径が30~32ミリならば、この方法を試す価値はあります。
自作クーラントチャージャーをラジエーターに設置する

冷却経路の洗浄

エンジンの冷却経路には2つあり、サーモスタットでコントロールされています。

水温が上昇するまでは、エンジンブロック内を優先的に循環させるため、サーモスタットは閉じています。
水温が十分に温まればサーモスタットが開き、エンジンブロック内だけでなく、ラジエターやヒーターコアなど冷却経路全体にクーラントが循環します。

水はラジエーターから注入するので、サーモスタットが閉じていては、エンジンブロック内に古いクーラントが残ったまま洗浄できないことになってしまいます。

そのため、水温を上昇させてサーモスタットを開く必要があります。


ヒーターコントロールを高温側いっぱいにしておきます。
こうすることで、ヒーターコア内にある古いクーラントを循環させます。

ラジエーターのドレンコックを取り付けて、自作クーラントチャージャーの水面が目視できる程度まで水道水を入ていきます。

抜けたクーラントの量だけ入るはずですが、配管内に空気が残っているため、全ての量は入りません。
水をある程度入れたら、エンジンを始動させます。
クーラント交換 ラジエーターの洗浄

エンジンを始動させることによってウォーターポンプが回り、中の水が循環します。
水が循環することによって、配管内に溜まっている空気が気泡になってクーラントチャージャーから上がってきます。
出て来た気泡の分だけ水の量が減っていくので、適宜水を注ぎ足していきます。

しばらく放置すると水温が上がってサーモスタットが開き、エンジンブロック内の水が循環し始めます。
こうして、エンジンブロック内にある古いクーラントも排出することが出来ます。

サーモスタットが開いたかどうかは、水温が上昇すればラジエーターファンが回るので確認できます。
また、クーラントチャージャーに溜まった水に湯気が立ってくることでも確認できます。
クーラント交換で出て来たエア

水温が上昇し、冷却経路全体に水道水が循環すればエンジンを停止させ、ラジエターのドレンコックを再び外して水道水を排出させます。

このように、水道水の注入→循環→排水を繰り返すことによって、徐々に古いクーラントを水道水に置き換えていきます。

1回で排出される水の量は約2リットル。
クーラントは全部で約3リットル入るので、1回の洗浄で濃度は3分の1だけ薄くなります。
クーラント交換 ラジエーターの洗浄で抜いた水

左が最初に抜いたクーラント。右が2回目の洗浄で抜いた水です。
水を加えることで徐々にクーラント濃度が薄められているのが分かります。
この作業を気の済むまで延々行います。
抜いたクーラント

10回目の洗浄でうっすら色が残る程度まで透明になりました。
ミニカのクーラント交換で経験済みですが、これ以上繰り返しても絶対に無色透明にはなりません。
5回くらいで切り上げてもバチは当たらないと思います。
ご覧の通り、洗浄作業でエンジン下は水でビッショビショになってしまいました。
クーラント交換 洗浄作業

リザーバータンクの洗浄

リザーバータンクは周辺にパイプが通っている上に、ボルト留めされていて取り外すことが出来ませんでした。
このままではリザーバータンク内の古いクーラントを抜き取ることが出来ません。
そこで、リザーバータンクのキャップに付いているホースを外して…。
リザーバータンクのホースを取り外す

100均のスポイトに取り付けて延長し、リザーバータンク内のクーラントを抜き取ることが出来ました。
冷却経路の洗浄時に水道水を注入すると、リザーバータンクにも水が入っていきます。
その都度抜き取っても良いのですが、面倒なので新しいクーラントを入れる時まで放置しました。
リザーバータンクからクーラントを抜く

クーラント注入

洗浄が終わったらクーラントを注入していきます。
リザーバータンクに入っている水道水に、色が付いているようなら抜き取っておきます。
外したドレンコックがしっかり取り付けられているか確認しておきます。
クーラントを入れる前にドレンコックを締める

クーラント注入作業前にクーラントの濃度を計算しておきます。

購入したクーラントは濃度88~93%で、内容量2リットルのモノ。
安いので何年も使用している、希釈する原液タイプのロングライフクーラントです。

【シーシーアイ CCI】エコロジーパック JISタイプ ロングライフクーラント グリーン

取扱説明書によると、冷却水の量はSPi車が3.1リットル、MPI車が3.5リットルとあります。
我がプレオはSPi車なので3.1リットルになります。

中にはすでに1リットルの水道水が入っているので、ちょうど購入したクーラントを全て入れることが出来ます。

原液のまま全て入れてしまうと、クーラント濃度が最低でも2(L)×88(%)÷3.1(L)=57(%)になり、濃度は指定範囲内にありますが、ちょっと濃すぎます。

濃すぎるとエンジンの冷却能力に支障が出るので調整することにしました。

目標の濃度を40%にすると、必要なクーラント量は40×3.1÷88≒1.4(L)。
クーラントは全部で2リットルなので、大雑把に4分の3ほど入れました。
新しいクーラントをラジエーターから入れる

エア抜き

必要量のクーラントを入れたらエンジンを始動して、そのまま放置して経路内のエア抜き作業を行います。

エア抜き作業を早く終わらせるために、通常、エンジンにはエア抜き用の水抜き穴が設けられていますが、この年式のプレオのマニュアル車には水抜き穴が設けられていません

したがって、オーソドックスな方法でエア抜きしていくことになります。
と言っても、そのまま放置するだけなのですが…。
エア抜きを促進するため、エンジンをふかしたり、ホースを揉んでエアを抜いていきます。
クーラント交換 エア抜き

エンジンをかけたまま20~30分程度放置して、自作チャージャーの水が無くなったら、その都度注ぎ足していきます。
エアが出て来なくなったらエアが抜けたと判断して良いでしょう。

エア抜きが終わった時点でチャージャー内に多量のクーラントが残っていると、チャージャーを外す時にエンジンルームにクーラントをまき散らしてしまいます。
なので、エア抜き後半は入れる水の量を最小限にして、チャージャーを抜くときに漏れるクーラント量を調整しました。

外していたラジエーターキャップを取り付けます。

ラジエーターキャップは、ラジエーター内の圧力に応じてバルブが開閉するようになっていて、クーラントをリザーバータンクに送ったり、逆にラジエーター内に吸い込んだりしています。

ラジエーターキャップ スバル プレオ RA1

ラジエーターキャップが破損していると、ラジエーターとリザーバータンクの水の適正な往来が出来なくなり、最悪の場合、エンジンがオーバーヒートを起こしてしまいます。
クーラントを交換してラジエーターキャップを締める

リザーバータンクにはすでにクーラントが入っているはずなので、水位がタンクの「FULL」と「LOW」の間にあるか確認して作業終了です。
リザーバータンク内のクーラント量を確認

しっかりエア抜きしたつもりでも、しばらくはリザーバータンクの水の量をチェックしておきます。
リザーバータンクの水位はクーラントが熱い時は高く、冷たい時は低く変化するので勘違いしないようにしましょう。

プレオ整備記録

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